ART不妊治療

新たな命を授かりたいという
尊い想い。
患者様に応じた
高度不妊治療を提供します。
ART「生殖補助医療」とは、体外で卵子と精子を受精させる高度な不妊治療のこと。
一般不妊治療では妊娠に至らなかった方々、様々な原因で妊娠が難しいという方々の関心が高まり、
2022年4月からは保険診療でも治療を行っています。
一般不妊治療と比べると妊娠の可能性が高く、妊娠までの期間が短くできるなど大きなメリットがあります。
当院では、それぞれのご夫婦のご希望を踏まえながら、お二人に合わせた適切な治療をご提案します。
さまざまなエリアから
お越しいただいています。
当院は名古屋市内の患者さまはもちろん、春日井市、豊山町、北名古屋市、清須市、あま市、大治町、津島市、愛西市、
また海南病院にも勤務していたため、弥富市、飛島村、院長は桑名市出身でありますので、三重県桑名市、四日市市、川越町からも、
またお世話になっている先生が多い、一宮市、稲沢市、犬山市、江南市、岩倉市、小牧市、扶桑町を含む尾張地区や岐阜市、
院長は大垣市民病院にも勤めておりましたので、大垣市、海津市、羽島市など近鉄、名鉄、JR、名古屋市営地下鉄、市バス沿線、
そして、日進市、東郷町、みよし市、豊明市、東海市、大府市、知多市、常滑市、武豊町、
知多厚生病院にも勤務していましたので、美浜町、南知多町、半田病院にも勤務しておりましたので、半田市、阿久比町、東浦町など知多半島からも患者様にお越しいただいています。
瀬戸市、尾張旭市、長久手市の患者様も地下鉄で通いやすいのでお越しいただいています。
またJR名鉄沿線の刈谷市、知立市、安城市、碧南市、西尾市、岡崎市、高浜市、豊田市、豊川市、新城市、蒲郡市からもお越しいただいております。
保険適用になり注目度が高まる体外受精
体外受精とは発育した卵子を体外に取り出し、ディッシュ内で精子と受精させ、培養した受精卵を子宮内に戻すことで、妊娠の可能性を高める不妊治療です。コンベンショナルあるいはふりかけと呼んでいます、卵子に精子をふりかける方法で、より自然に近い受精方法です。精子は自身の力で卵子のバリアである透明体という膜を通過して受精します。
妊娠率が比較的に高い顕微授精
顕微授精とは、顕微鏡を使用して卵子の中に精子を一つ進入するのをサポートすることです。卵子のバリア機能が硬く強固すぎ、精子の進入が透明体でトラップされ停止したり、精子が透明体までたどり着かない状態で停止するなどを受精障害といい、体外受精を行うカップルで認められることがあります。体外受精では受精できない状態や良い結果が望めそうにないと判断された場合に行います。精子を一つずつ確認し、精子を選別し顕微授精を行うため、受精する可能性がより高い方法です。
カルシウムイオノフォア
顕微授精を行っても、まれに受精、分割しない場合があり、人為的に活性化処理をして受精を助けます。

リスクについても丁寧に説明させていただきます。
現在、ART不妊治療は、日本国内で40万件以上行われ、身近な選択肢になってきました。その一方で、不妊治療を行う際のリスクがゼロでないことも事実です。
当院では、患者さまの身体的、精神的な負担を少しでも抑えるため、丁寧なカウンセリング、適切な検査を心がけています。
治療にともなうリスクや痛みについても、しっかりと説明させていただきますので、気になる点は遠慮せずお聞きください。
まずは、頼っていただける信頼関係づくりから。それが当院の方針です。
【考えられるリスク】
- 卵巣過剰刺激症候群
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卵子を採取するために使用する排卵誘発剤によって、卵胞が過剰に反応し卵巣が腫れたり、腹水が溜まったりする症状です。
なお、排卵誘発剤の注射により、注射部位に軽い痛みや発赤、硬結を伴うことがありますが、
アレルギー反応を起こすことはほとんどありません。 - 胚移植のリスク
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受精卵を子宮内に適切な時期に戻すことを胚移植と呼びます。移植時に疼痛、出血、感染がリスクとしてあげられますが、ほとんどの症例で合併症が問題となることはございません。
※先天異常については、自然妊娠とほぼ変わらないことが報告されています。 - 妊娠のリスク
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異所性妊娠、いわゆる子宮外妊娠は自然妊娠時とくらべるとARTでの妊娠は2.5〜5倍に上昇すると報告されています。
流産、自然妊娠とARTでは差はございません。
先天異常の発生率は自然妊娠と変わらないとされてますが、ART(特に顕微授精)においては児の染色体異常の頻度がやや高くなるとの報告が散見されます。
ART不妊治療の流れ
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初診スクリーニング検査など
(初回のみ)体外受精・顕微授精を計画、検討された場合は月経中でも排卵前でも排卵後でも月経前でもどのタイミングでお越しいただいても大丈夫です。相談の上決めたい場合は月経中にお越しいただいても大丈夫です。術前検査の費用は3割負担で9,000円前後(心電図・術前採血など以下このセクションでの円表記の費用は3割自己負担金の目安)です。
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採卵にむけて
- 月経開始
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月経1〜5日目で受診していただきます。月経中ですが小卵胞数をエコーでカウントします。
※遺残卵胞等がある場合は、仕切り直しとなることがございます。自己注射を使用するか、通院で注射を受けるか、内服薬で育てるか、相談の上、卵胞を育てる方法(調節卵巣刺激)を決定し、自己注射については、うち方(注射手技)のミニレクチャーを行います。注射の単位数などによりますが、注射処方がある診察日の費用は8,000円~16,000円前後です。
- 約1週後
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再診 エコーで卵胞の発育を確認します。必要に応じて注射内服の追加処方を行います。
- 数日後
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再診 エコーで発育した卵胞を確認します。採血で卵胞ホルモンの数値を確認し、採卵する日程を決定します。採卵の2日前の夜に点鼻薬あるいはHCG注射を行います。自己注射もございます。
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採卵
- 採卵
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採卵可能なお時間に制限があります。[01 初診][02 採卵にむけて]については午前の診察でも午後の診察でも可能です。採卵については、採取後の卵子の培養、受精の行程のラボワークが必要なため、ご対応できるお時間に決まりがございます。
- 採卵術
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採卵室で行います。麻酔下で経膣超音波で卵胞を確認し、経膣的に卵胞を穿刺し卵胞液と卵を採取します。得られた卵を含む卵胞液は、隣の培養室で直ちに検卵(確認)し、インキュベーターで培養を開始します。
平日は9時頃〜 土曜は8時頃〜
卵子数によりますが栄太医師が行うと、1個40秒ほどで採取しますので、卵胞が6個のかたは約4分となります。卵胞には卵子を含む卵胞もあれば、卵子を含まない空の卵胞が発育している場合もあります。また未熟卵や変性卵が採取されることもあります。採卵予定の卵胞数からいかに多く採れるか?は、卵子の質や成熟度に起因すると考えています。採卵術の費用は16,000~34,000円前後です、得られた卵子数で変動します。別途麻酔費用がかかります。 - 当院の
ポイント -
採卵は生殖医療専門医が行っています。エコーが上手で採卵が上手な人間がやるべきだと思います。培養チームは認定管理培養士監修のもと、所定の研修を受けた選りすぐりの培養士がみなさまの素敵な未来に思いをはせながら、丁寧により丁寧に、大切な卵、精子、受精卵を預からせていただきます。
痛くない採卵をめざし、採卵針は超極細を使用し、麻酔は静脈麻酔+鎮痛剤併用をおすすめしていますが、短時間であればガス麻酔のみも選択可能です。採卵後も痛くなく、スムーズに帰宅あるいは職場に戻れる採卵を目指しています。
また、採卵に用いる経腟超音波プローブに対しても、高水準超音波洗浄機「trophon2」を使用し、清潔安全な採卵を行っています。エコーの洗浄の時間がありますので、採卵は1日3名までとさせていただいております。とにかく安心、安全、かわいいベビーを迎える準備、感染対策も確実に行う。保険診療でありますが、超音波洗浄に係る別途の料金はいただかずに行っております。
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採精
採卵当日ご自宅で精子を採取しお持ち込みいただきます。院内で採取も可能です。採卵日に都合がつかない場合は前日までに事前に精子凍結(選定療養)も可能です。院内採取の場合は再診料、検査料等がかかります。
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体外受精・顕微授精
受精方法は事前アンケートでご要望をうかがいます。当日得られた卵子の数、精子の状態をみてから変更することも可能です。受精障害が疑われない場合は体外受精をおすすめします。過去の治療歴から受精障害の可能性が完全に否定できない場合は顕微授精あるいは、複数卵が採取できた場合はスプリットという選択肢もあります。体外受精・顕微授精の費用はすべての得られた成熟卵に対して、体外受精のみ行った場合は、12,600円。顕微授精のみを行った場合は14,440円~38,400円(顕微授精を実施する卵の数で変動)。スプリット(複数成熟卵が得られて、一部には顕微授精を行い、他に通常の体外受精を行った、いずれも実施した場合)は、顕微授精の費用 +約6,000円。
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培養
培養室で子宮内、卵管内と同じ環境、温度管理、空気管理された中で育てていきます。子宮内の酸素は約5%で二酸化炭素も約5%で一見すると息苦しく感じてしまいますが、実は細胞にとって酸素が多い環境は酸化ストレスの原因になります。タイムラプスインキュベーターの中は常に子宮内と同じ温度、酸素、二酸化炭素の環境で胚が育つので、通常の培養器よりストレスが少なく、体外受精の成功率の上昇も期待されます。
採卵してから2日後、3日後に分割し成長した受精卵を初期胚とよび4から6日目に育った胚を胚盤胞と呼びます。我々の培養室で凍結してお預かりしたり、移植したりするのは、この初期胚から胚盤胞までの成長段階で扱います。胚盤胞以降の成長(着床後の環境)は必ず子宮内膜が必要なためです。
先進医療で選べますタイムラプスインキュベーターでの培養をおすすめしております。通常の培養も可能です。タイムラプスインキュベーターは受精卵の観察や培養液の交換のための重い扉の開閉がないので、環境の変化による受精卵へのストレスが軽減されることが期待されます。また、タイムラプスインキュベーターは、数分ごとに受精卵の状況をカメラでとらえ、データを蓄積しているので、受精卵の分割の状況や細胞の動きが細かくわかるため、異常な受精や分割を見つけやすくなります。培養費用 受精した卵を初期胚まで培養した場合
13,500~31,500円(培養個数で変動)。
受精した卵を胚盤胞まで培養した場合
18,000~40,500円(培養個数で変動)。 -
胚移植
- 新鮮胚移植
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採卵、体外受精(顕微授精)後に培養した初期胚や胚盤胞を移植する胚移植法で、採卵から数日後(3〜5日程度)に行われます。子宮内膜が採卵前にうすい場合や多数の卵胞発育があり、新鮮胚移植後にOHSSのリスクが判断される場合は全胚凍結を行います。妊娠までの期間が短くなるのは新鮮胚移植法のメリットです。新鮮胚移植の費用は22,500円。
- 凍結融解胚
移植 -
採卵、体外受精(顕微授精)後に培養した初期胚や胚盤胞を-196℃下の液体窒素に保管し、採卵とは別の周期に融解して胚移植をする方法で、採卵にむけての調節卵巣刺激で多くの卵胞がとれた患者さんは、子宮内膜受容能の一時低下を起こすことがあるので、全胚凍結し、しかるべき周期で融解し胚移植する方法が選択できます。凍結融解胚移植の費用は36,000円。
受精卵の凍結保存について
詳しくはこちら→ -
胚凍結
体外受精や顕微授精を行い、培養した受精卵を凍結することが可能です。複数個良好受精卵が作成された場合は、1個は新鮮胚移植し、その他の受精卵を液体窒素で凍結し、次のチャンスあるいは第2子、3子の妊活の時のために保管も可能です。また新鮮胚移植を検討したものの、卵巣過剰刺激症候群のリスクがある場合は、得られたすべての良好胚を液体窒素で凍結保管し、しかるべき周期で移植、そこで出産に至れば、第2子、3子のために保管することも可能です。つまり、1回の採卵で複数成熟卵が得られ、そのうちいくつかが良好受精卵となり、液体窒素で凍結しておけば、妊娠したい周期で移植が可能となります。
当院では多くの方が1回の採卵で、複数卵受精卵が作成でき、不妊治療を卒業、さらにはその次の妊娠のために、受精卵を凍結管理できる状態となられています。
mini Memo01
当院では、愛知県の助成金対象の市町村、岐阜県、三重県に住民票がある方は、不妊治療助成金(高度不妊治療)の対象となる場合がありますので、通院時の明細書領収書を保管しておいていただいて、各市町村のホームページから必要書類をダウンロード(ご自宅にプリンターがない方は、クリニックでご相談ください。)の上、クリニックにお持ちいただければ、申請書の病院が記載する部分をお作りしお渡ししておりますので、ぜひご活用ください。保険診療での自己負担金(3割負担)分への助成となります。通常採卵~胚移植で1回の治療、凍結融解胚移植で1回の治療として申請が可能ですので、ぜひご活用ください。
※なお、対象となる期間や対象となる治療や助成金の金額や助成の有無が、年によって変更となることがございます。最新の情報は各自治体のホームページをご確認ください。
mini Memo02
また、採卵術、胚移植術(新鮮胚移植、凍結融解胚移植)は手術の扱いとなりますので、皆さまが任意の生命保険(医療保険)に加入されている場合、付帯状況によっては、給付金の対象となる場合がございますので、ご確認ください。またタイムラプス撮像法などの先進医療も給付金の対象となる場合がございますので、ぜひご確認ください。患者さんとスタッフ、ドクターのコミュニケーション、距離が近いから、親身に細かいところまで気が付く、気が届く、ダイヤビルレディースをぜひご用命くださいませ。
mini Memo03
限度額適用認定証の使用
健康保険で診療を受ける場合、状況により限度額制度が適応されることがあります。マイナカードで初診時にチェックインされる場合は、限度額申請を希望する際、希望するを選択ください。仮に申請を忘れたり、していなくても、年度の締めの年末調整で還付金として戻りますのでご安心ください。詳しくは各健康保険証の保険者、あるいはお住いの市町村の限度額適用認定の担当部へ事前にご相談ください。
限度額制度とは1つの医療機関で当該月(例えば6月でしたら6月1日から6月30日)に医療機関で支払った限度額を一定以上負担しなくてよい制度です。
例えば、体外受精を6月に行います。その方の保険証の限度額が93,000円の場合、6月の受診で自己負担金3割が120,000円 (6/1 40,000円 6/7 40,000円 6/16 40,000円)となるところ、その月は93,000円までの負担で終了(6/1 40,000円 6/7 40,000円 6/16 13,000円)となります。月がかわりますと、再度0円からのカウントとなります。
mini Memo04
限度額申請、任意医療保険の給付金、各市町村の助成金の3併用も任意保険の加入がれば、現行は原則可能です。